または私は如何にして心配するのを止めてレイソルを愛するようになったか

4−4−2は何かの冗談だと思った。
奇襲だと。
相手に1点取られた時に、正直「あ、これは駄目かも」と思った。
2点目が入るころにはほとんど諦めかけていた。
試合中に普段は思い出しもしないこの日記のことを思い出す。
試合前のエントリーのこと、「俺ってばなんとなくわかってたのね」と。


ハーフタイム、
あんなに沢山の人と絶望感を共有するということはそうそうないだろう。
スタンド下で2本煙草を吸った。
ゴール裏からはやり切れないような応援コールが続く。
近くにいたか細い声の女の人がそれに合わせて声を出す。


充が退場したにも関わらず1点を返し、反撃の狼煙に火をつけようとした、が水をかけられた。
4点取られ、5点取られしてここで重大なことに初めて気がつく。


僕はレイソルが好きだな、と。
日立台がそこにあり、黄色いユニフォームがその上を走り回るのを見るのが好きだな、と。
前日に書いた思いはなんら薄れるものではないんだな、と。
そんなこと今更なんだという感じだが、
これからレイソルが戦っていく場を僕自身で受け止められるかはとても心配だった。
だからこその前日のエントリーだったのだとも思う。


だから僕は心配するのを止めた。


もう2度と恐怖しない。
柏レイソルを愛する。
12月10日を忘れない。